リング結合ヒステリシスネットの呈する同期現象について

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我々はこれまでにヒステリシスニューラルネットワークを提案し、解析およびその応用について研究を行っている。これまでこのヒステリシスニューラルネットワークを用い、連想メモリ、量子化器等の応用例を提案してきたがこれらでは安定平衡点を情報として取り扱ってきた。ヒステリシスニューラルネットワークはヒステリシス発振器の結合系であり、発振状態があることを特徴としている。このため系には安定平衡点、安定周期解、非周期アトラクタ等、多彩なアトラクタが存在する。これまで我々は全ての結合荷重を一様とした簡素なヒステリシスネット(Simple Hysteresis Networks;以下SHNと略す)を提案し、解析を行った。その結果、SHNが呈する現像が安定平衡点、安定一周期解である場合に関してアトラクタの分類を行い、その収束領域と存在する個数とを完全に明らかにした。さらにパラメータによって系がトーラスやカオス等の非周期解をも呈することを明らかにしている。これらを情報に対応付けることが出来れば従来のニューラルネットに比べ、更に高度な情報処理が可能となると思われる。本報告ではリング結合させた系で観測されるアトラクタについて考察を行う。
社団法人電子情報通信学会の論文
2000-03-17

リング結合ヒステリシスネットの呈する同期現象について

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