ネットワークレーダを用いた目標識別アルゴリズム : ネットワーク構成による識別性能の比較(衛星応用技術及び一般)
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概要
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レーダで目標のRCS(Radar Cross Section)値を観測し, これを候補目標の既知のRCS値と比較することにより目標の機種を識別する方式がある.この方式では, LOS(Line Of Sight)に対する目標の姿勢角(アスペクト角)の推定をする必要があって, 例えば目標が偏流角を生じている場合にはアスペクト角を正しく推定できず識別性能が劣化する問題があった.このような従来の問題点を解決するために, 我々は1つの目標を同時に複数方向から観測することにより, 姿勢が未知であっても目標を識別できるアルゴリズムを提案している.これは, 設置位置の異なる複数のレーダで同一目標を観測すると, 各レーダから見た目標のアスペクト角の絶対値は不明であるが, 相対値は各レーダと目標の位置関係より推定可能であるという性質に着目したものである.本稿では, 提案方式をモノスタティック構成とマルチスタティック構成のネットワークレーダに適用し, 計算機シミュレーションによりこれらの識別性能を評価・比較した.その結果, サイト数を増加することが目標識別の観点において有効であること, さらに, モノスタティック構成よりもマルチスタティック構成のほうが効果が大きいことを確認した.例えば, 目標数11でノイズフリーの条件において, 従来のモノスタティックレーダでは15%程度であった識別成功確率が, レーダ数を3にすることによりモノスタティック構成では約35%, マルチスタティック構成では約85%に向上する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2005-08-19
著者
-
岩本 雅史
三菱電機株式会社情報技術総合研究所
-
諏訪 啓
三菱電機(株)情報技術総合研究所
-
山本 和彦
三菱電機株式会社情報技術総合研究所
-
岩本 雅史
鎌倉製作所
-
諏訪 啓
三菱電機株式会社情報技術総合研究所
-
諏訪 啓
三菱電機株式会社
-
島田 雅史
三菱電機株式会社 情報技術総合研究所
-
山本 和彦
三菱電機(株)情報技術総合研究所
-
山本 和彦
三菱電機株式会社
-
岩本 雅史
三菱電機株式会社 情報技術総合研究所
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