網膜双極細胞のモデル化とシミュレーション : 樹状突起における電気的結合の機能
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概要
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神経細胞の機能は形態と密接な関係にある, 本研究では, 電子顕微鏡写真から構築した双極細胞の立体像(宍戸他, 1994)からコンパートメントモデルを構成し, 計算機シミュレーション実験によりその中心受容野特性を調べた. モデルには視細胞入力も含み, スリット光を模擬的に走査することにより, 中心野を求めた. 一個の双極細胞モデルは, 不均一な中心野を示すが, 電気的結合で隣接する双極細胞が結合したネットワークモデルではこの不均一が平滑化され, 中心野が一様になることを最初に示す. つぎに, 電気的結合の増加によって生じる受容野の広がりが樹状突起間に電気的結合がある場合は抑制されることを示す. 中心野が大きくなると, 空間分解能が低下する. したがって空間分解能が極端に低下しないよう, 網膜双極細胞は樹状突起間で電気的結合していると推定される.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-03-18
著者
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