歩行時における人工膝関節置換脛骨内の応力解析

概要

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3D-FEM解析により, 歩行時の1サイクルの荷重条件下における骨と脛骨コンポーネントとの界面での応力変化について検討した. ヒト下腿骨のCT画像から三次元下腿骨モデルを構築し, 単純円筒形ステム型の脛骨コンポーネントを埋め込み, それぞれに対応した材料定数を設定した. 歩行の1サイクルを13点に分割し, それぞれの時点での脛骨に加わる荷重を算出し, 荷重条件として設定した. 一連の歩行サイクルの間, stance phaseで最大のカが加わる際には, 主に内顆でカを支え, 一方, swing phaseにおいては, 力が最小の際には, 主として外顆に加わる荷重の割合を仮定した. また, モデル下端を完全に拘束した. このモデルに対して, 線形静解析を行い, 応力分布を求めた. 計算機シミュレーションの結果, 主応力に関しては, プレートと骨との界面に大きな引張応力が現れていた. また, heel strike の直後では, プレートのステンレスとHDPの界面で大きな引張応力が現れていた. さらに, toe off直前では, プレートと骨との界面, およびステム接続部前方に大きな引張応力が現れていた. 最大せん断応力に関しては, プレートと骨との界面, およびプレートのステンレスとHDPの界面, ステム部分に大きなせん断応力が現れていた. 特に, toe off直前では, プレートのステンレスとHDPの界面, およびステム接続部前方に大きなせん断応力が現れていた. 本研究では, 歩行時での応力を検討したが, 全般的にtoe off直前の荷重が, 主応力, およびせん断応力の分布に大きく関与していることが示された.
1997-06-20

歩行時における人工膝関節置換脛骨内の応力解析

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