調波複合音における基本音の高さの弁別限

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概要

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調波複合音の基本音の高さの弁別限を2IFC法と適応法を用いて測定した。続けて提示される2つの複合音は、スペクトルのエッジの成分音のピッチに基づいた判断を避けるため、最低倍音の次数が1つだけ異なり、成分音の数は同じとした。複合音には、結果音をマスクするためにローパスノイズが付加された。その結果、最低倍音が第6〜9の場合は、成分音の数(3、6、12)によらず基本音の高さの弁別限は一定となった。この場合、基本音の高さの弁別能力は複合音に含まれる低次の倍音によって決定され、より高次の倍音は弁別能力の向上には影響しない。一方、最低倍音が第10次の場合は、高次の倍音の数が増加すると基本音の高さの弁別能力は向上する傾向にあり、高次の倍音による時間情報が基本音の高さの形成に貢献している可能性がある。
社団法人電子情報通信学会の論文
1994-10-06

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