訓練を受けた聴取者と受けていない聴取者を用いた三つの心理物理測定法の実験効率の比較
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概要
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恒常法と適応法(PEST法とBEST Pest法)の3種類の心理測定法の実験効率を調べるために, 聴取訓練を受けた被験者(TLs)と受けていない被験者(UTLs)について振幅変調検知実験を行った. TLsで得られたデータの分散分析の結果, 心理測定法の間で変調検知閾に有意な差はなかった. これはUTLsの場合も同じであった. 更に, TLsでは, 測定法間での実験効率にも差は見られなかった. 内観報告によると, TLsの好みの測定法は個人ごとに違った. 一方, UTLsではPEST法は他の測定法に比べて一般的に試行回数が多く, 彼等にとってPEST法は総合的な実験効率が一番悪いと思われる. ほとんどのUTLsは, すべての測定法についてテストの間中, 検知に注意を向け続けることができなかったと報告したが, 検知の振る舞いはMCSより適応法の方が安定していた.
- 社団法人日本音響学会の論文
- 1998-02-01
著者
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