時間縮小錯覚の仕組みIII
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
短音で区切られた2つの短い空虚時間が連続して提示され,第2時間が第1時間より長いとき,第2時間は短く知覚される(時間縮小錯覚).2つの空虚時間を隔てる時間間隔(I)を0msから440msまで変えて第2時間(S)の主観的等価点(PSE)を調整法によって測定した.実験の結果,先行時間(P)とSが隣接するときでなく,Iの長さがPの長さと等しいときに過小評価が最大となった.これは,Iが先行時間として機能したものと考えられる.Iが120msまで過小評価量は急激に減少し,120msよりも長くなると過小評価はあるもののわずかで,変化も少ない.Iが短いときは時間縮小錯覚により,長いときは時間順位誤差との関連が考えられる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-08-20
著者
関連論文
- 音と時間
- 時間縮小錯覚に関するゲシタルト原理の適用
- 周波数変化速度の弁別とピッチの動的知覚
- 楽譜に記された時価と演奏家の実現する長さとの系統的なくい違いについて
- 空隙転移錯覚における近接の原理について
- TV視聴時の最適音量に関わるcross-modality効果
- 調波複合音における基本音の高さの弁別限
- 時間縮小錯覚におよぼす区切り音の強さの影響
- 楽音復元効果の検討(音楽認知・知覚3)
- 205 幼児の聴覚刺激系列の量化 : 聴覚的subitizing(知覚・行為,発達1,口頭発表)
- ネットワーク座談会「聴覚の情景分析」 : カクテルパーティー問題を越えて (聴覚の情景分析)
- 聴覚における体制化に関する文法理論
- 視覚と聴覚間の相互作用諸効果(<小特集>音と映像の相互作用)
- 時間縮小錯覚の仕組みIII
- 聴能形成 : 音響設計技術者に求められる「音の感性」を養成する教育プログラム
- 時間縮小錯覚の諸相
- どのような区切り音を用いれば時間縮小錯覚が生じるか?
- 音楽と聴覚の知覚的体制化(音楽の人間科学,2010年度 第2回フォーラム)