遮蔽のある立体観視条件下での視方向の知覚

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概要

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遮蔽のある立体観視条件下において、視方向と錯視の知覚に関する3種類の心理実験を行った。最初の2種類の実験では、交差・非交差視差をつけたステレオ画像を用い、知覚される視方向のひずみを調べた。その結果、(1)何れの条件でも、多くの被験者(一部被験者を除く)はすべての単眼視領域を同時に知覚した、(2)知覚された視方向は水平方向にひずみを伴っており、視方向の原理が成り立たないことが明らかとなった。第3の実験では、カニッツァの非感性的完結図形(Amodal shrinkage)を用い、2次元および3次元条件下で錯視効果の比較を行った。錯視量は3次元条件下で減少した。2次元条件で本錯視が生じる原因は、通常の3次元空間でひずんだ視方向の知覚を補正する機構と関連があるものと考えられる。
1995-07-21

著者

大塚作一
ATR人間情報通信研究所

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