自動車放射妨害測定法の国際動向と合理化 : 実測データに基づく, CISPR 12勧告の改善提案

概要

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ヨーロッパ連合は, 『EMC指令』を以て, 「1996年1月以降, 測定距離3m測定法(3m法)の併用」を施行すると宣言した. この情勢を受けて, CISPRダーバン会議(1995)は, ドイツ(VW社)や日本等が提出した相関係数実測資料(5〜10dB)に基づき, 「現行10m法にたいする相関係数として, 10dBが保証できる」と判断, 『測定距離3mの併用を認める』ことを議決した. しかし, この決定には重大な誤りがある. すなわち, 相関係数は, 偏波・周波数・路面種別により, 約-5〜+35dBの間を変化し, 一律10dBとすれば, 大きな測定誤差の発生が避けられない. 現行測定法(固定高受信法)は, UHF以上の帯域用には周波数特性上もともと無理があり, まして, 近年の電子制御機器やナビゲータを搭載する情報新時代のハイテクカーには, 到底適応できない. この理論的実証的根拠は, 参考文献で概略を述べたが, 今回, さらにそれを補強する実測データが得られたので, 要約する. [野外テスト;1996-7月, 11月, 栃木県小山市付近で実施]
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-03-06