分散FD-TD法による計算高速化の検討
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概要
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FD-TD法は、一般的に1台のコンピュータで数値計算がなされている。そのため、解析できる電磁界問題はコンピュータのメモリに依存してしまい、非常に大きな解析領域を必要とするような場合は困難となる。最近、その問題を解決する方法として、分散FD-TD法の研究がなされている。分散FD-TD法とは、解析領域を分割し、それぞれの領域を複数のコンピューターに割り当てて並列計算する方法である。計算の際には、コンピュータ間通信を用いる。計算スピードを考えると通信回数が少ない方が良い。文献[2]では、吸収境界として1階精度のOne-way wave equationsを用いたものである。しかし、実際には、精度の良い吸収境界を用いることが望まれる。筆者らは、3階精度One-way wave equationsを拡張した吸収境界条件式を用いた分散FD-TD法を考案した。更に、筆者らの分散FD-TD法アルゴリズムは文献[2]の通信回数の半分である。本報告では、本分散FD-TD法のアルゴリズムを詳細に述べるとともに、計算の高速化について検討する。文献[2]の計算ではワークステーション(SUN classic workstation)を用いて行われている。しかし、筆者らはコストパフォーマンスや簡便さを考慮し、パーソナルコンピュータ(IBM互換機、CPU:iDX4-100Mhz)を用いて検討した。コンピュータ間通信としてはパラレルポートを用いた双方向通信を使用した。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-03-11
著者
-
上崎 省吾
群馬大学工学部
-
伊藤 智義
群馬大学工学部電気電子工学科
-
伊藤 智義
群馬大学工学部
-
高田 直樹
群馬大学工学部電気電子工学科
-
阿部 真也
群馬大学
-
阿部 真也
群馬大学工学部電気電子工学科
-
安藤 勝規
日本無線株式会社
-
安藤 勝規
群馬大学工学部
-
高田 直樹
湘北短期大学
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