NLP2000-21 / NC2000-15 結合関数に高調波成分をもつ結合振動子系の統計力学
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概要
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結合関数に高調波成分をもつ結合振動子系から構成される連想記憶モデルの統計力学を議論する.これまで, 時間連続ダイナミクスに従う結合振動子系と非同期ダイナミクスに従うXYスピン系では, 定義できる自由エネルギが同じであるため, 巨視的な平衡状態の性質が全く同じであると信じられていた.よって, XYスピン系の解析手法が, そのまま結合振動子系にも適応できるものと思われていた.今回我々はこの高調波成分を含む振動子連想記憶モデルの巨視的ダイナミクスの理論を構築する.そして, 結合振動子系ではミクロな履歴効果を無視することができないため, XYスピン系では成り立つマクスウェル則が成り立たないことを理論的に示す.この知見は, マクスウェル則にもとづいて導出された振動子連想記憶モデルの理論的な解析が厳密には誤りであることを意味する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2000-06-15
著者
-
青西 亨
理化学研究所脳科学総合研究センター|東京工業大学大学院総合理工学研究科
-
岡田 真人
東京大学大学院新領域創成科学研究科:独立行政法人理化学研究所脳科学総合研究センター
-
岡田 真人
科学技術振興事業団
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