細胞体および樹状突起における膜電位の伝搬と相互作用の解析・合成のための2次元Hodgkin-Huxley方程式の提案 : メゾスコピックな神経回路網研究の提案
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概要
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膜電位の伝搬と相互作用に関するメゾスコピックな解析および合成のために、2次元のHodgkin-Huxley方程式を提案し、それを用いた前哨的な解析結果について報告する。これまでの生理学を中心とした実験的・実証的研究は、観測装置が極小電極などに限られていたために極く微視的な観測を主として進められてきた。一方、ニューロンモデル的研究では、表現される機能に着目して仮説やモデルを構築する、巨視的な研究が行われてきた。近年、オプティカル・レコーデイングなどに代表される、空間的・時間的に分解能が高くチャンネル数も大きい(観測範囲が広い)生体神経計測装置が開発され、微視的研究と巨視的研究とを直接に結び付けることができる可能性が高まっており、このメゾスコピックな分野で本格的な工学的アプローチによる研究が展開されると期待される。そこで理論的にも、神経信号の挙動に関して空間的・時間的に高い分解能と広い観測領域とを併せ持った対象を解析する方法が必要となる。本論文では、神経細胞膜が本質的に2次元であることに着目して2次元のHodgkin-Huxley方程式を提案し、これによって単数あるいは複数の受動的膜電位や活動電位の伝搬と相互作用の解析と合成が可能であることを報告する。そして、これによって細胞内伝導物質の抵抗率など膜の電気的パラメータや細胞の形状と、パルス伝搬速度などの機能パラメータとの、対応付けが可能であることを示す。この研究を進めることにより、神経信号の振る舞いを膜の物理的・化学的な特性に直接結び付けることが可能となり、生理学的な実験結果とニューロンモデルのマクロな機能との直接の関係付けが実現されるものと期待される。
- 1997-03-17
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