人物の各部位の動き情報に基づく異常動作検出システム

概要

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本論文は、独居高齢者の生活に潜む様々な危険な状況を、部屋に設置した全方位カメラによるイメージ情報のみで自動的に検出するシステムを提案する。人間が動画像を見て人物の非日常的な挙動を検出する際、最も注目する点は人物の動作情報である。よって、動作情報から人物の各部位の挙動を把握し、位置情報と照らし合わせて正常か異常かを判断することが最も人間の考え方に近い手法である。本システムは、全方位カメラによって得られた動画像からオプティカルフローを計算する。そして、自己組織化マップ(SOM)を用いたオプティカルフローの適応的なクラスタリングにより、人物の手足、胴体などの各部位の動作情報を把握する。これによって、倒れる、暴れるといった人間の動作の種類を判断する。クラスタリングにより得られた逐次的な動作情報と位置情報を元に、隠れマルコフモデル(HMM)による時系列での学習によって、人間の動作の非日常性を判別する。実際に、複数の人間の動作を観測しHMMによる学習と認識実験を行ったところ、平常動作と異常動作との区分に成功した。
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-01-18