滑動性眼球運動中に発生するサッカードの動特性解析
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概要
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サッカード眼球運動(SC)は,内部誘発(意識的)SCと視覚誘発SCに大きく分類され,それらの動特性(最高速度,継続時間等)は異なることが知られている.一方で,運動物体を追跡視すると滑動性眼球運動(SP)が発生し,その最中にもSCは発生する.しかし,このような条件下で発生するSCは,上述のSCのうちどちらの種類のものであるか,いまだに明らかにはなっていない.また,それら2種類のSCのどちらもが,SP中に発生し得るのかも明らかになっていない.本研究では,これらのことを確かめるために,5種類の課題を被験者に与え,発生したSCの動特性を調べ,以下のように結論づけられた.(1)2種類のSCのどちらもSP中も発生し得る.(2)SCを単独で発生させた場合と同様に,SP中に発生するSCに関しても,ステップする1光点を追跡視する課題の方が,2光点を交互に見させる課題よりも,視覚誘発SCを優位に発生させる.(3)比較的高速に正弦波運動する光点(IHz,±10deg)を追跡視する間に発生するSCは,2光点を交互に見させる課題よりも,視覚誘発SCを優位に発生させる.
- 1995-05-25
著者
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