リアクトルによる磁気結合を用いた多入力AC-DCコンバータの高調波抑制特性について

概要

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近年, IECや通産省から電子機器が発生する高調波に対するガイドラインが示され, その対策としての回路方式についての検討が行われてきている。先に我々は多入力昇降圧形AC-DCコンバータを用いて簡単な回路構成で入力電流の高調波成分および出力電圧の低周波リプル分を抑制する新しい回路方式を提案し, 動作原理, 特性について報告した。本論文では, まず, 多入力昇降圧形DC-DCコンバータのエネルギー蓄積リアクトルのインダクタンスと主スイッチングの抑制方式, およびこれらと動作特性の関係について検討した。また, この方式のコンバータを高調波抑制回路に適応した場合の動作特性を明らかにした。その結果, 2入力昇降形AC-DCコンバータのリアクトルのインダクタンスを調整し, リアクトル電流不連続領域で動作させることにより0.99の力率, 7%の入力電流総合歪率, 10mVの低い出力電圧リプルおよび約85%の高い電力効率が得られることが確かめられた。
社団法人電子情報通信学会の論文
1998-02-27