海洋音響環境と鯨の生態(水中音響)
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概要
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私たち人間が海洋計測に音を用いるずっと以前から,タジラはコミュニケーションや索餌に音波を利用してきたと考えられている。その周波数帯は遠距離通信が可能な数十Hzから数百Hzという低周波音波である。本報告では,大洋中を長距離にわたって回遊するクジラに着目し,極域から低緯度海域までの音波伝搬特性を調査した。その結果,低緯度海域においてSOFAR内の信号を受波するために浅瀬や海山を利用している可能性について言及した。また,世界各地で知られているクジラの座礁問題についても,海中雑音の観点から沿岸域の海底構造と音波伝搬との関係を調べた。その結果,海底下に堆積層が存在する構造の場合,低周波音波は減衰せずに海岸まで伝搬することが明らかになった。
- 2003-08-22
著者
-
土屋 利雄
Jamstec
-
菊池 年晃
海洋研究開発機構
-
直井 純
海洋科学技術センター
-
菊池 年晃
海洋科学技術センター 情報業務部
-
土屋 利雄
地球科学技術総合推進機構
-
直井 純
海洋科学技術センター 数理解析技術室
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