料理映像の構造解析による調理手順との対応付け(マルチメディアパターン処理)

概要

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近年のマルチメディアデータの増加に伴い,その解析技術の重要性が増しつつあリ,またそこに含まれる情報を最大限に利用するため,複数メディアを統合的に処理する手法が注目されている.そこで我々は,様々な映像の中でも生活に密着した料理映像を対象とし,映像とテキスト教材中の手順の対応付け手法を提案する.料理番組などテキスト教材の存在する教養映像においては,テキスト教材は映像よりも閲覧しやすい一方,映像にはテキスト教材では表現しきれない有用な視覚的情報が含まれており,これらを統合することによってより高次な映像の構造化・索引付けが期待される.本論文では,まず,映像の構造を解析し,対応付けの際の映像の単位となる映像ブロックを定義する.また,クローズドキャプションとテキスト教材中の手順を解析し,キーワード抽出による対応付け手法を提案・実装する.更に評価実験により,提案手法を用いて,映像ブロック単位での対応付け,すなわち映像への索引付けが高精度で行われることを示す.また,対象を限定することで,比較的簡単な要素技術をうまく組み合わせることにより実用的な精度が得られることを示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-11-01