ニュース映像における人物の分離による背景の場面推定 (<特集>画像の認識・理解論文特集)

概要

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映像資源の効率的な再利用や検索への要請が高まる中,ニュース映像へのテキストによる自動索引付けに関する研究が活発に行われている.筆者らは,映像中の音声やテキストを取捨選択せずにそのまま利用する既存の単純な手法よりも質の高い索引付けを行うために,画像内容との対応をいわゆる4W(Who,Where,When,What)に分類して考慮する機構を提案している.本論文では,その機構の実現のための画像内容解析部において必要となる場面推定手法の提案と,実際のニュース映像に適用した実験結果を紹介する.場面推定を行うにあたり,ニュース映像に人物像が大きく映る傾向が強いことを考慮し,人物領域を分離して背景領域のみの画像特徴量を利用する点が提案手法の特徴である.この結果,人物の存在自体も画像特徴量として加味した場合,人物領域の分離を行わない場合と比較して,7%から8%の場面推定性能の向上が見られ,提案手法の有効性が示された.また,評価のために事前に設定した正解場面別の評価結果から,各画像特徴量の有効性が場面により異なることが示され,適用場面に応じて特徴量を複合的に利用することにより,一段の性能向上の可能性が示唆された.キーワー
2001-08-01