進行性前立腺癌に対するcisplatinum,peplomycin,adriamycinの三剤併用の臨床的効果
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概要
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昭和57年9月より,昭和59年5月までに,進行前立腺癌と診断された52から80歳の12症例にclsplatinum,peplomycin,adriamycinの3剤を併用投与し,NPCPの効果判定基準に基づき,効果判定を行った.投与した回数は1〜5回で,12例中評価可能症例は強い悪心枢吐のため投与中止した1例を除く11例であった.その結果,PR2例,SD5例,PD4例で,PR以上の奏効率は18.2%であった.これら症例のうち進行がみられた時点で,1O例に後療法としてホルモン療法を行ったところ,PR6例,SD1例,PD3例で,PR以上の奏効率は60%であった.たお奏効症例は高度あるいは中等度分化型の症例であった.以上の結果よりcisplatinum,peplomycin,adriamycinの3剤併用療法は,進行性前立腺癌に対する臨床的有効性は低いが,後療法として行うホルモン療法の効果になんらかの影響があることが示唆された.
- 社団法人日本泌尿器科学会の論文
- 1990-08-20
著者
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浅野 晴好
愛知県済生会病院泌尿器科
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藤田 民夫
名古屋記念病院泌尿器科
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福島 雅典
愛知県がんセンター内科
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福島 雅典
京都大学
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浅野 晴好
泉谷ふれ愛クリニック
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名出 頼男
藤田学園保健衛生大学泌尿器科学教室
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大島 伸一
杜会保険中京病院泌尿器科
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小野 佳成
小牧市民病院泌尿器科
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鈴木 和雄
焼津市立総合病院泌尿器科
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田島 淳
浜松医科大学泌尿器科
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太田 和雄
愛知県がんセソター内科
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阿曽 佳郎
東京大学泌尿器科学教室
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名出 頼男
飯能靖和病院泌尿器科
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名出 頼男
公立 福生病院
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福島 雅典
愛知県がんセンター
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