腎盂形成術 : X線像による移態学的評価と尿流動態検査による機能的評価

概要

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過去8年間に当科における先天性腎孟尿管移行部閉塞症23症例(27腎)を対象としX線検査と尿流動態検査により腎孟形成術の効果を検討した。腎孟形成術は20例(24腎)に施行され、術式はAnderson-Hynes法18腎、Foley YV法6腎であった。結果は、(1)手術時間、出血量、カテーテル留置期間、入院期間に術式による差を認めなかった。(2)非描出性の先天性巨大水腎症例の手術術式決定には、経皮的腎瘻術による分腎機能検査が有用であった。(3)腎孟形成術後に、X線像から測定した腎孟腎杯面積が減少したのは58.3%であり、Anderson-Hynes法がFoley YV法より優れていた。(4)排泄性腎孟造影による腎孟形成術の手術効果判定では、優4.2%、良50.0%であり、術式ではAnderson-Hynes法が優れていた。(5)術前11腎、術後8腎にPressure Flow Study(Whitaker test)を施行した。この結果、3腎は手術が不要と判定された。
社団法人日本泌尿器科学会の論文