楽器における連成振動(その2) : ピアノの場合
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概要
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連成振動とは,同一あるいは非常に近い振動数を有する振動系の間に初期振幅,すなわち初期エネルギーの差があった場合,互いにエネルギーを移動しながら振動する現象である.このような現象は楽器において数多く存在しているが,ピアノの場合2種類ある.一つは1本の弦における垂直・水平の2方向間,もう一つは複弦間のものであるが,この2つは「和」と「差」の演算によって互いに変換できる関係になっている.連成振動では,2つの振動系の減衰率の差が大きい時に大き振動系は「2段減衰」になる.本稿では,これらのことを理論的に述べ,「ミスチューニング」から「パーフェクト・チューニング」への移行のメカニズムを解明する.またそれに対する実験計測結果も示す.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2002-02-15
著者
-
森 太郎
国立音楽大学
-
高澤 嘉光
電気通信大
-
高澤 嘉光
未来テクノ
-
徳弘 一路
神奈川工科大・工
-
徳弘 一路
神奈川工科大学情報学部
-
森 太郎
徳島大
-
森 太郎
徳島大学総合科学部音響環境研究室
-
森 太郎
徳島大学総合科学部
-
森 太郎
国立音大
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