コバルト酸化物中の金属コバルト,コバルト(II)及びコバルト(III)の分別定量
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概要
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コバルト(III)の定量は試料を窒素ふん囲気中で0.9N硫酸-0.03N硫酸鉄(III)アンモニウム溶液に浸せきし,金属コバルトを溶解する.吸引ろ過後,残さ中のコバルト(III)とコバルト(II)を窒素ふん囲気中2.5N塩酸-0.1N塩化鉄(II)溶液で溶解し,過剰の鉄(II)を0.1Nニクロム酸カリウム溶液で滴定してコバルト(III)を求めた.一方,金属コバルトは試料を窒素ふん囲気で2%硝酸銀溶液に浸せきし,不溶解残さをろ別後溶解したコバルト量をコバルトアコ錯イオン弧光光度法で定量して求めた.全コバルトは試料を硝酸と塩酸に溶解した後,2.4 N 塩酸酸性とし,コバルトアコ錯イオンとして吸光光度定量した.コバルト(II)は金コバルトから金属コバルトとコバルト(III)の合量を差し引いて算出した.以上の方法を混合試料,実際試料に応用し,ほぼ分別定量が可能であることが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1981-03-05
著者
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