加圧セルを用いた光熱偏向法による触媒表面のスペクトル測定
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概要
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光熱偏向分光法を利用して粉末状の触媒の表面観察を行った.試作した加圧密閉型セル中で測定を行うことにより(1)感度の向上,(2)セル内での試料の加熱や重水置換などの処理が可能になった.セル内の加圧には,アルゴン又はヘリウムを用いた.ヘリウム雰囲気では圧力の上昇に従い感度が直線的に上昇した.一方,アルゴン雰囲気では圧力に対する感度増加に飽和の傾向が見られた.しかし,絶対的な感度ではアルゴン雰囲気のほうが約10倍良好であった.そのため,スペクトル測定はアルゴン加圧状態(10.9 atm)にて行った.この条件では,大気中での測定の約10倍の感度向上があった.測定した波長域は1.2〜2.2μmの近赤外域であり,触媒表面の吸着水や表面OH基による吸収ピークがそれぞれ1.4及び1.9μm付近に見られた.重水による処理では,1.4μmのOHのピークが,2μmにシフトした.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1989-07-05
著者
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