熱分解ガスクロマトグラフィーによるメタクリル酸2-ヒドロキシエチル-アクリル酸エステル-メタクリル酸エステル三元共重合体の組成分析
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概要
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メタクリル酸2-ヒドロキシエチル(HEMA)-アクリル酸エステル-メタクリル酸エステル三元共重合体の熱分解ガスクロマトグラフィーによる組成分析法について,HEMAの比率が40モル%以下の組成既知のHEMA-アクリル酸ブチル(BA)-メタクリル酸エチル(EMA)三元共重合体9種を用いて検討した.HEMAの熱分解挙動は水酸基を持たないメタクリル酸エステルと異なり,熱分解によるモノマーの生成率が少なく,又,アクリル酸エステルとの共重合の影響を受ける.一方,HEMAと共重合したアクリル酸エステルの熱分解挙動は,他のメタクリル酸エステルと共重合した場合とほとんど違いが認められなかった.本報では,既報{分化,34,539(1985)}で,スチレン-アクリル酸エステル-メタクリル酸エステル三元共重合体の組成分析に有効であった三元プロット図を利用する方法をHEMA-BA-EMA三元共重合体の組成分析にも応用した.すなわち,試料の熱分解によって生成するHEMA/EMAのモノマー量の比から両者の組成比を求めるための補正係数を,組成既知の試料の熱分解によって生成したHEMA/EMA及びBA/EMAのモノマー量の比に対して補正係数をプロットして作成した三次元プロット図から推定しうるものか検討を行った.又,同様にしてBA/EMAの組成比を求めるための補正係数を求めた.この方法によりHEMA-アクリル酸エステル-メタクリル酸エステルの組成を精度よく分析できることが分ったので報告する.
- 1986-02-05
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