熱分解ガスクロマトグラフィーによるスチレン-アクリル酸エステル-メタクリル酸エステル三元共重合体の組成分析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
著者らは既にアクリル酸エステル-メタクリル酸エステル共重合体の熱分解ガスクロマトグラフィー(PGC)による組成分析法について報告している{分化,33,153(1984)}.本報では,更にスチレンが共重合したスチレン-アクリル酸エステル-メタクリル酸エステル三元共重合体の組成分析法について検討した.三元共重合休のPGCによる組成分析は,構成モノマー単位の結合様式の種類が多いため,境界効果の十分な考慮なしでは難しい.このため,スチレンが共重合した場合には,熱分解によって生成するアクリル酸エステルのモノマー/ダイマー量の比を利用した既報の補正法によってアクリス酸エステル-メタクリル酸エステルの組成比を求めることはできなかった.そこで,組成既知の18種のスチレン(St)-アクリル酸エチル(EA)-メタクリル酸エチル(EMA)共重合体を用い,その熱分解によって生成したEAのモノマー/ダイマー量の比及びSt/EMAのモノマー量の比の両者に対して,EA/EMAのモノマー量の比からEA/EMAの組成比を求めるための補正係数を三次元にプロットし,この図を利用して未知組成の試料のEA/EMAの組成比を求めることを考えた.又,同様にして,St/EMAの組成比を求めることを試みた.検討の結果,本報の組成分析法により,スチレン-アクリル酸エステル-メタクリル酸エステル三元共重合体の組成を精度よく分析できることが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1985-09-05
著者
関連論文
- 熱分解ガスクロマトグラフィーによるメタクリル酸2-ヒドロキシエチル-アクリル酸エステル-メタクリル酸エステル三元共重合体の組成分析
- 脂質の抗がん効果 マウスの移植がんに関する局所投与遊離脂肪酸の抗がん活性
- 熱分解ガスクロマトグラフィーによるアクリル酸-アクリル酸エチル-メタクリル酸エチル三元共重合体の組成分析
- 重回帰分析法を用いた熱分解ガスクロマトグラフィ-によるアクリル樹脂塗膜の組成分析
- 熱分解ガスクロマトグラフィーによるスチレン-アクリル酸エチル-メタクリル酸エチル三元共重合体中の連鎖分布の推定
- 重回帰分析法による補正係数を用いる熱分解ガスクロマトグラフィーによる四元共重合体の組成分析
- 重回帰分析による補正係数を用いる熱分解ガスクロマトグラフィーによる三元共重合体の組成分析
- コレステロール-プルラン誘導体によって形成されるO/W-エマルション
- 熱分解ガスクロマトグラフィーによるスチレン-アクリル酸エステル-メタクリル酸エステル三元共重合体の組成分析
- 熱分解ガスクロマトグラフィーによる多成分系アクリル酸エステル共重合体の組成分析