三宅島火山灰から水に溶出する硫黄化合物の同定と定量及び環境に及ぼす影響
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概要
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三宅島雄山の噴火により大量に放出された火山灰の環境,特に水環境へ与える影響を見積もるために,火山灰を純水とともに接触・振とうさせ,溶出液についてイオンクロマトグラフィーによる陰イオン分析,比濁法による硫酸イオン分析,キャピラリー電気泳動による陽イオン分析を行った.その結果,火山灰と接触することによりpHが下がり,硫酸イオンが溶出していることが分かった.これは,火山灰に含まれる硫黄の23%以上が硫酸として溶出した量に相当する.2000年の三宅島雄山の噴火における火山灰噴出量から推測すると,50万トンの溶出可能な硫酸イオンが存在していることになる.この結果は,火山灰が水環境に悪影響を及ぼすことを示すものであり,また同時に様々な重金属を溶出している可能性を示唆するものである.今後,更に火山灰が水環境へ与える負荷を化学的に研究していく必要がある.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 2003-11-05
著者
-
田中 美穂
東京海洋大学海洋科学部海洋環境学科
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前田 勝
東京水産大学海洋環境学科
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前田 勝
東京水産大
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前田 勝
東京海洋大学海洋科学部
-
若杉 幸子
東京水産大学海洋環境学科
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田中 美穂
東京水産大学海洋環境学科
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