発話コーパスを作る前に : その問題点と選択肢
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概要
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自然な発話を書き起こしたもの (以後コーパスと呼ぶ) は、言語心理学・言語社会学など文系の分野で使われてきた。特に会話分析の分野では、自然な発話を詳細にかつ正確に起こすための技術が工夫された。近年、工学でも自然な発話を扱うようになり、特に自然言語処理やソフトウエアエ学の分野で扱われるようになった。そこでは、計算機に入力し、何らかの処理をすることが前提となっている。計算機可読になったがための懸念点 (明白に問題になるかどうかがまだわからないが、なんとなく気になる点) が生じている。特に書き起こす時の表記の問題が大きい。また、出来上がったコーパスをどのように利用するかには関わりなく、まずは発話の場をなるべく忠実に、また一様に (作業者による個人差がなく) 再現することが重要となる。そこで本稿では、懸念点に対して考えておくべき観点を挙げる。つまり、書き起こし規則の、習得容易性、面倒臭さ、弁別性、種々の選択肢。さらに出来上がったコーパスの人間の可読性である。これらの事前に把握しづらいが、なおざりにすると後々大きな工数を要求することになる懸念点を観点を軸にして整理した。
- 1997-03-12
著者
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