ぺージ操作に対するシステムとアプリケーション間の協調動作支援機構

概要

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現在利用されている仮想記憶システムやファイルシステム、分散共有記憶システムなどのぺージキャッシュシステムでは、Least Recently Used (LRU)もしくはその類似したアルゴリズムが主に使われている。しかし、固定的な置換えアルゴリズムではすべてのアプリケーションには対応できず、十分な性能を発揮させることができない場合がある。アプリケーションに性能を発揮させるためには、ぺージキャッシュシステムをアプリケーション毎に対応させることが重要である。アプリケーションへの対応のためにユーザタスク毎にサーバを用意でき、そのサーバが置き換えポリシを決定できるシステムがある。これによって自由にポリシを選ぶことができ、メモリ領域間の関係も組込むことができる。しかし、サーバのバグなどによってシステム全体が影響を受けることがある。これらとは異なった性能向上の方法に、アプリケーションプログラムがキャッシュシステムに注釈を与える方法がある。ここで、注釈は、アプリケーションプログラムが性能向上のために行うカーネルへの指示であり、不適切に付与してもプログラムの誤動作を引き起こさない指示である。これまでに、ぺージ操作に対する低オーバヘッド注釈機構の提案と実装を行った。しかし、従来の注釈では、システムの性能に応じて注釈を適切に与えなけれぱ十分な効果を得ることができない。そこで、カーネルがシステム精報を与え、ユーザタスクがそれに基づいて注釈の付与を調整するような処理を行うことを考える。本稿では、注釈機能とカーネルからの情報提供機能を利用した性能向上のための協調動作支援機構を提案し、考察する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1997-03-12

ぺージ操作に対するシステムとアプリケーション間の協調動作支援機構

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