画像処理用ベンチマークによる分散記憶型並列計算機の評価

概要

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画像処理の研究は古くからおこわれているが、いまでも画像処理の技術は医療をはじめ多くの分野で研究されている。この研究は(1)より大規模な画像を取扱い、(2)より高速な処理を行うことを目的としている。そこで目的を達成するために、最近注目されている並列計算機を用いた画像処理の研究がされてきている。しかし、これらの研究の多くは画像処理専用のプロセッサを設計し、それらのプロセッサを並列に計算させることでより高速な処理を行う。すなわち、新しくハードウェアを開発することになる。このような画像処理専用のハードウェアを開発するには、開発コストが大きくなってしまうことになる。そこで、本稿では汎用の分散記憶型並列計算機を用いて画像処理用のベンチマークを作成し、そのベンチマークを各分散記憶型並列計算機上に実装し、評価をおこなう。実装、評価をおこなう際に画像処理サブルーチンパッケージであるSPIDERを使うことにし、このSPIDERの処理の中からいくつかの処理について並列化をおこなう。また、本稿では日本電気のCenju-3と富士通のAP1000の2台の分散記憶型並列計算機の評価をおこなう。
一般社団法人情報処理学会の論文
1996-03-06