並列計算機用要素プロセッサの細粒度同期機構におけるキャッシュ方式の検討

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概要

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分散メモリ型並列計算機における要素プロセッサの細粒度同期機構が行うメモリアクセスに注目し、その効率が全体の並列処理性能に与える影響と、キャッシュ機構を用いたオーバヘッド削減の方法について議論する。本稿でとりあげる並列計算機EM-Xは、ハードウェアによる細粒度同期機構を持つ。その同期機構で生じる複数のメモリアクセスに対し、要因別のオンチップ専用キャッシュを新たに設けることにより、メモリアクセス競合の低減と、キャッシュごとの最適化による性能向上を同時に図る。キャッシュ方式検討の予備評価として、アーキテクチャシミュレータによってマルチポート化による性能向上率を測定した。また、同期機構におけるキャッシュミス率と並列処理性能の関係を測定した。その結果として、性能改善の可能性を示すとともに、並列プログラムごとに異なる同期方式および粒度が、キャッシュの効果に大きく影響することを示す。
一般社団法人情報処理学会の論文
1999-08-02

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