オブジェクト指向データの関係データベースによる一保存、検索、更新手法

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より高機能なアプリケーションが求められるに従い、データベースに保持すべきデータもより複雑な構造を持つ必要性がでてきた。近年、オブジェクト指向モデルに従って、その操作法とともに構造化されたデータ(オブジェクト)は、複雑で機能的な実体を簡単に管理することが容易なためひろく使われている。一方、データベース上のデータは多くのアプリケーションまたはユーザに広く利用され得なければならない。この点においてはオブジェクト指向モデルに従って構造化されたデータは、特定のアプリケーションに依存して作られるため、高機能ではあるがデータ自身は広く共有するのは難しい。逆に、従来型データベース上のデータとして広く使われている関係モデルのデータ(リレーション)は共有しやすいが表現力にかける。そこで我々は両者の特徴を生かし、データは関係モデルに従って保存し、それをオブジェクトとして利用するオブジェクトサーバを開発し、それに基づくオブジェクト指向環境COSMOSを構築した。したがって本環境では、データはすべて単純なリレーションの形で保存されるため、ひろくその一部あるいは全部を多くのアプリケーションで利用できる。また同時に必要に応じて、データベース上の関係データをオブジェクト化して利用することも可能である。本論文では、この両モデル間のデータおよび操作の変換と、その技術を利用して構築したオブジェクトサーバの概要について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1992-09-28

オブジェクト指向データの関係データベースによる一保存、検索、更新手法

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