オブジェクト・サーバにおけるオブジェクト共有管理

概要

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我々は、拡張可能な関係データベースに基づき、マルチメディア環境でマルチメディア・オブジェクトを共有するためのオブジェクト・サーバCOSMOSを構築している。この論文では、オブジェクト・サーバにおけるオブジェクト共有管理を中心にし、クライアントサーバ間の効率的なオブジェクト転送方法、オブジェクト・キャッシング、トランザクション管理を述べる。クライアントサーバ・アーキテクチャを取っているOODBMSはオブジェクトサーバとページサーバに大別できる。オブジェクトサーバでは、ネットワーク上での転送単位はオブジェクトで、サーバが問い合わせ機能を持って必要なサブセットを送る。ページサーバでは、ネットワーク上での転送単位はページで、サーバーが問い合わせ機能がなくクライアントが問い合わせ機能を持っている。ページサーバでは、よいクラスタリング及びインデックスを付けている場合、ページフォールトが少ないので、ネットワーク上のページ転送量は少なくなり、また、クライアント側が速いCPUと大きいキャッシュを持っている場合、高速アクセスができる。一方、オブジェクトサーバでは、上述の条件があまりよくない場合ではページサーバと同じくらいのパフォーマンスが得られる。異機種のサーバとクライアント環境では、ページの構造が異なるので、ページサーバのアプローチは取れない。COSMOSのプロトタイプはOS/2とAIXに基づき、クライアントはOS/2の上で、サーバはAIXの上で構築されるので、オブジェクトサーバのアプローチを取る。図1はCOSMOSのクライアントサーバ・アーキテクチャの構成図である。
一般社団法人情報処理学会の論文
1992-09-28

オブジェクト・サーバにおけるオブジェクト共有管理

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