構造化文書体系(ODA)の拡張 : Nested Content
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概要
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ODAは、文書アーキテクチャを規定する国際規格である。ODA文書は、文書構造(論理構造and/or割付け構造)と内容部とを持つ。文書構造は、章・節やページ・カラムなどを表し、内容部は目に見える"内容"(ビットマップや文字列)を表す。内容部は、文書構造の末端に従属する。ある種類の内容部の構成・表現を規定したものを、内容体系という。現在、ODAの持つ内容体系は、文字、ラスタ図形、幾何学図形内容体系である。新たに内容体系を追加しても、文書構造や他の内容体系に変更を加えずに済むのが、文書構造と内容部を分離した利点である。テーブル内容体系の追加が、ISO委員会で永らく検討中である。テーブルの追加で問題となるのは、テーブルはそのエントリ内に文字を持つことである。テーブル内容部に文字内容部を持たせることによって表現するのが最も直接的であるが、ODAの原則に反する。内容部の中にさらに別の内容部が出現することは、従来許されていない。テーブル以外にも、ある内容の中に他の内容を埋め込むこと(内容のネスティング)は、しばしば必要になる。例えば、図形枠の中にラスタ図形を置く、段落のなかにラスタ図形を置く(外字の表現に用いる)。内容の種類として、数式やビジネスグラフなどが追加されると、図形枠内数式、段落内数式、ビジネスグラフ内数式、ビジネスグラフ内テキスト、ビジネスグラフ内図形、ビジネスグラフ内ビットマップ等も必要になる。内容のネスティングは、単にテーブルの場合にみに限らない、一般的な課題である。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-02-24
著者
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