構造化文書体系(ODA)の拡張 : 多重レベル流し込み
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概要
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高度な割付け処理の実現は、構造化文書に期待される重要な特長のひとつである。割付け処理とは(ODAの用語を用いると)、特定割付け構造を生成し、内容部を流し込んで文書のレイアウトを生成する処理である。特定割付け構造は、共通割付けをテンプレートとし、更に論理構造中の割付け指示属性の要求を満たすように生成される。ODAにおいて想定されている割付け処理モデルは、特定論理構造を論理順序に順に走査して、共通割付け構造の制約のもとに特定割付け構造を生成し、内容部を流し込む。ことでは論理構造は単にオブジェクトの列としか捉えられない。論理構造を有効に利用する割付け処理モデルを実現するための鍵のひとつとして「多重レベル流し込み」というアイデアがある。このアイデアはXeroxの文書アーキテクチャInterscriptによって最初に提案され、後に、PhilipsのPaul PedersenによりODAへの拡張として再発見された。「多重レベル流し込み」に基づいて実装された割付け処理は、文書の論理構造を反映してモジュールに分解・構造化され、その結果、構造化プログラムの数々の利点(効率性・保守性の向上など)を享受することとなる。また、WYSIWYG、並行処理などへの応用も可能となる。この論文では、「多重レベル流し込み」において本質的であるポアノード部品を定義し、最も進んだ割付け処理モデルであるInterscriptをODAに移植して得られる割付け処理モデルを解説する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-02-24
著者
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小林 健一
富士ゼロックス株式会社、総合研究所
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小林 健一
日本電気(株)
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申 吉浩
富士ゼロックス株式会社
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申 吉浩
富士ゼロックス株式会社システムコミュニケーション研究所
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申 吉浩
富士ゼロックス (株)
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村田 真
富士ゼロックス(株)システム技術研究所
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陌間 端
富士ゼロックス(株) システム技術研究所
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陌間 端
富士ゼロックス株式会社システム・コミュニケーション研究所
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