アクティビティ・アウェアネス:個人活動からのコラボレーション空間形成
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概要
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本論文では,活動モデルに基づいてコラボレーションを支援するアクティビティ・アウェアネスについて述べる.従来の共有ワークスペースは,コラボレーションに必要な情報を保持する情報の保管庫(リポジトリ)とコミュニケーションのための空間を統合した場を提供する.この共有の場で何が起きているのかを知らせるアウェアネス機能は,ワークスペース・アウェアネスと呼ばれる.我々が提案するアクティビティ・アウェアネスは,共有の場とは切り離して定義される活動(アクティビティ)モデルに基づいて,コラボレーションに必要なアウエアネスを実現する.アクティビティ・アウェアネスの枠組みは,個人ワークスペース上でのアクティビティの追跡,アクティビティ間の関係を用いたアウェアネス範囲の規定,規定した範囲についてのアウェアネス情報の生成からなる.ワークスペース・アウェアネスの対象が共有の場で起こった出来事に限定されるのに対し,アクティビティ・アウェアネスでは,個人環境で起こった出来事も含めて,関連活動の状況把握を可能にする.ワークスペースの時系列管理モデルを採用した,プロトタイプInterlocusを用いた実験結果から,アクティビティ・アウェアネスによって個人作業と協調作業のシームレスな支援が可能になることを示す.
- 1999-11-15
著者
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林 浩一
富士ゼロックス株式会社サイバー事業部
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陌間 端
富士ゼロックス(株) システム技術研究所
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野村 恭彦
ナレッジ・ダイナミクス・イニシアティブ 富士ゼロックス株式会社
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野村 恭彦
富士ゼロクス株式会社コーポレート戦略部
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陌間 端
富士ゼロックス株式会社サイバー事業部
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