"発注/納品モデル"に基づく並列処理記述言語P^3L
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
筆者らは、並列計算機の制御機構に"発注/納品モデル"を提案した。これは、並列実行するテンプレート毎にキューを持ち、制御フローの分岐はこのキューに発注を積むことで実現する。発注側では、発注に対し受領するためのアドレスを用意し、発注の完了を書かせる。発注されたテンプレートはインスタンスを生成し、各々独立の環境を割当て実行する。インスタンス内で並列手続きの結果待ちや共有資源の取合いが起こるとディスパッチを起こしてキューに積まれている発注に対し新たにインスタンスを生成するか、今まで結果待ちのまま止まっていたインスタンスを再実行させる。インスタンス終了後は完了を発注者に納品して、割当てられていた環境を解放し、キューに積まれていた発注を取り除く。この発注/納品モデルに基づいて、並列計算機の動作を抽象化した手続型言語P^3L(Parallel Process Programing Language)を作成した。この並列言語は既存のC言語を土台にし、関数を並列関数と逐次関数に分けた。並列関数の実行は並列関数の呼出し時に制御をフォークし、実行結果は必要になったときにまでに返されればよい。引数の渡し方は、並列関数の呼出し側が引数渡し用のフレームを作る。呼ばれた並列関数はこのフレームから引数を取出し、実行結果もこのフレームを介して渡される。この関数呼出しを"前倒し呼び(advance call)"と呼ぶ。並列関数呼出しに前倒し呼びを用いることにより、プログラムが物理的な制約なしに書けるようになった。この抽象化されたプログラムを実行に移すには各々の並列関数を割当てるプロセッサを指定しなければならない。また、並列関数を実行時に複数用意して人海戦術的に処理を進める指定をすることで並列度の抽出を高め高速処理が期待できる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-03-15
著者
-
阿刀田 央一
東京農工大学大学院
-
冨澤 眞樹
東京農工大学工学部電子情報工学科
-
五十嵐 智
東京農工大学工学部電子情報工学科
-
斎藤 延男
東京農工大学工学部電子情報工学科
-
冨澤 眞樹
前橋工科大学工学部
-
五十嵐 智
東京農工大学
-
阿刀田 央一
東京農工大学大学院生物システム応用科学研究科
-
阿刀田 央一
東京農工大学 大学院生物システム応用科学研究科
-
斎藤 延男
東京農工大学
-
須崎 有康
東京農工大学
-
五十嵐 智
東京農工大 工
-
阿刀田 央一
東京農工大学
関連論文
- フーリエ・パワースペクトルと微小形状特徴に基づくテクスチャ画像の類別
- 微小な形状特徴に基づくテクスチャ画像の検索手法
- 微小形状特徴に基づく類似のテクスチャ画像群の合成手法
- テクスチャ画像解析によるシロクローバとイネ科雑草群落の判別
- 自然なテクスチャの特徴抽出用「形状通過型」非線形フィルタバンク
- 非線形フィルタバンクによるテクスチャ画像のクラスタリング
- プログラミックフィルタ : 高性能低水準画像処理用非線形フィルタ作成のための一方式
- 並列記述の隠蔽可能なオブジェクト指向言語
- 並列計藤機用ハードウェアモニタの実現
- 並列処理プログラミング実験
- 立体知覚要因の心理測定
- 分散共有メモリ型並列計算機上のセグメントによるメモリ保護と例外処理機構
- 磁気ベクトルによる人工現実感表示用視点座標の実時間再構成システム
- 発注受領型並列計算機における画像処理プログラムの記述
- 利用度分布に応じたバス能力分布の静的調整可能な不均等アクセス型密結合並列計算機用バス接続綱
- 発注受領型分散制御機構をもつ密結合並列計算機用言語C//の設計と実現
- 発注/受領型並列計算機の例外機構と保護機構
- 磁気バブルメモリー
- D-12-2 局所的知識に基づく3次元空間内の物体配置の記憶検索システム
- 地域指向型SNSの提案(若手の会)
- 磁気式モーションキャプチャ装置に於ける双極子配置と座標逆算アルゴリズムの一設計法
- 情報工学系学科における実験・演習の一設計例
- 磁気双極子場のオンオフ符号による存在検出系とその野生小動物行動記録への応用
- 注目点移動による画像認識処理のスケジューリング
- 画像自体によるカメラ傾きの正規化
- 磁気符号による蓄積型小動物移動記録システム
- 領域情報を用いた移動カメラの注視制御
- 分散共有メモリ型並列計算機上のセグメントによるメモリ保護と例外処理機構
- 密結合並列計算機における『過去共有データ空間』とそのアドレシングモードによる実現
- "発注/納品モデル"に基づく並列処理記述言語P^3L
- 5ZB-5 FPGAによるパケットフィルタリング処理の高速化(セキュリティ(5),学生セッション,セキュリティ)
- 2T-8 カテゴリー分類にもとつくFAQの自動生成(データマイニング,学生セッション,データベースとメディア)
- IS研究発表の動向と分析(IS研究発表の動向と分析,100回記念研究会)
- 人為ミスによるネットワーク障害検知方法の設計
- 人為ミスによるネットワーク障害検知方法の提案(岩手の会)
- 人材育成支援システム用教材の世代管理
- マルチメディア・モデルキャンパスの機能とユーザビリティ
- オブジェクト指向マルチメディア情報の蓄積と活用の基盤 : マルチメディア・モデルキャンパス展開事業において
- 講習会支援システムのデザイン
- 講習会支援システムにおける教材の賞味期限と世代管理
- 双方向人材育成支援のためのマルチメディア教材共用環境のデザイン
- 人材育成システムと連携した講習会案内システムの構築
- 双方向遠隔教育システムにおけるマルチメディア情報活用の評価
- 教育支援システム構築に望まれる基盤技術の調査
- 双方向遠隔学習におけるマルチメディア教材の共用 : 実証実験による問題の抽出
- 2Y-4 マルチメディア双方向遠隔学習システムの実証実験と評価 : 通信・放送研究成果展開事業における実証研究(情報システム技術と環境,一般講演,コンピュータと人間社会)
- 2Y-3 マルチメディア双方向遠隔学習システムのデザイン : 通信・放送研究成果展開事業における実証研究(情報システム技術と環境,一般講演,コンピュータと人間社会)
- 双方向遠隔教育システムの基本設計
- 焦点走査画像を用いた奥行き推定
- 低視力状態を仮想体験する方法の評価
- 運動視による立体計測
- 立体認識のための追跡操作による輪郭抽出
- マイクロコンピュ-タを用いた磁気バブルメモリ・テスト装置
- D-12-120 特徴点間の距離による三次元空間の表現法
- D-12-68 幾何学的モデルと再試行を用いたエッジトレース欠損の補間
- D-11-65 単眼による運動視差を用いた移動物体及び擬似頂点の抽出
- D-8-6 三次元空間における物体配置の質疑応答システム
- 声楽の音色の言語的評価と物理的特徴の関係の抽出
- 対話型電子白板システムのための磁気式位置姿勢検出装置の試作
- 人間の音源定位における運動要因の抽出
- 遺伝アルゴリズムによる画像処理手続きの最適化
- 面とエッジ視差の整合性による面の判別
- 特徴的な見え方を用いた形状判別
- 移動カメラで撮影された移動物体上の特徴点の分類
- 情報工学系学科の計算機初期教育におけるEDSACの活用の試みと効果
- 磁気バブルメモリー
- L-003 パケットフィルタリング機能を搭載したNICによるDoS攻撃対策(ネットワーク・セキュリティ,一般論文)
- 画像処理と並列プログラミング (特集 画像情報技術の話題)
- 運動視差による立体知覚と定位の実験
- 堆積形テクスチャの性質とその解析
- 自己従属関数によるテクスチャの非ガウス的特徴の抽出
- 3次相関器による堆積した切りくずの形状の識別
- 堆積画像に基づく切りくず形状の識別