自己従属関数によるテクスチャの非ガウス的特徴の抽出
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概要
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従来、不規則信号の解析において、自己相関関数やパワースペクトルなどの2次モーメントに基づく解析方法が多用されてきた。テクスチャ画像を2次元不規則信号と考えるならば、テクスチャの空間的特徴をそのような統計量で抽出しようとすることは至極妥当なことと考えられる。とくに、対象がガウス性テクスチャならば、1次モーメント(平均)と2次モーメント(自己相関関数、パワースペクトル)によりすべての統計的性質を定めることができる。ところが、ガウス性を仮定できるテクスチャはボケのある結像系を通して得られたものなど極めて特殊なテクスチャに限られ、テクスチャ一般にガウス性を仮定することは普遍的ではない。我々の周囲には非ガウス性のテクスチャが多く存在し、それらテクスチャには単に2次モーメントの統計からだけでは抽出され得ないテクスチャ特徴が含まれていると考えられる。本稿では、自己相関関数やパワースペクトルなどの2次モーメントの統計から抽出される特徴を"ガウス的特徴"と呼び、それに対し2次モーメントの統計からでは抽出され得ない特徴を"非ガウス的特徴"と呼ぶことにする。本稿では、テクスチャの非ガウス的特徴の抽出を目的とする"自己従属関数"なる特徴抽出演算子を提案し、その演算子によってもたらされる具体的なテクスチャ特徴について考察する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-03-14
著者
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