誰にでも出来ないOA化から誰にでも出来るOA化ヘ(その2) : OA化の考え方とその教育
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
共同発表者の中の大学に属している3名は、大学の教員の立場でこれまで大学の事務処理システムを教員と職員、場合によっては学生も含めて開発してきた長い経験を持つ。コンピュータの知識等の全くない普通の大学の事務職員をスタッフにしてシステム開発を実践してきたのである。その時々の環境の中で、20年来独自の開発方法で取り組んできた。平成2年に開学した東京家政学院筑波短期大学の事務システムは平木とゼミの学生および、平木ゼミ卒業の職員という体制で開発し、現在も職員がシステムの保守作業の殆どを担当している。こうした経験を元にシステム開発の教育を行ってきたが、大学を卒業した学生が、メーカ等に入社して社内教育を受けると、自分達の大学で受けた教育とはシステム開発の全てについて大きな違いがあることに驚くが、結果としてメーカの考え方を絶対的なものと思う会社人間ができあがる。我々の考え方での教育と訓練で「自分でも出来る」と自信を持って卒業した学生が、落ちこぼれになるケースも当然出ている。メーカを中心として大量のソフト要員を抱えたソフト業界が自分達の仕事が結果として少なくなるような開発方法を発想することは、置かれた立場を考えると難しいことかもしれないが、我々の目指すところは、システム開発を組織の中のメンバで、即ち自分達で開発することである。こうしたことを背景にして、誰にでも出来るOA化という発想で、これまで実践してきた我々のOA化の考え方とその教育法について紹介する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-03-07
著者
関連論文
- ソフトウエア設計の基本(その3) : 学生による図書館業務のOA化
- 電子メイルアドレスに関する運用実験
- 生産技術研究所における電子メイル配送の管理
- 研究解説 : 東京大学生産技術研究所における計算機運用システムの開発について(その2)
- 研究解説 : 東京大学生産技術研究所における計算機運用システムの開発について(その1)
- ソフトウェア設計の基本(その5) : 部品の考え方
- ソフトウェア設計の基本(その4) : ファイル設計
- ソフトウェア設計の基本(その2) : 現場担当者主導のシステム開発
- システム開発の基礎教育について(その9) : 開発スタッフに入る前の準備
- システム開発の基礎教育について(その7) : システム開発の考え方
- システム開発の基礎教育について(その6) : 積み重ねと繰り返しによるCOBOLの修得
- システム開発の基礎教育について(その5) : 全くの素人を対象にしたCOBOLセミナ
- システム開発の基礎教育について(その3) : COBOL言語教育と利用環境
- システム開発の基礎教育について(その2) : ユーザプログラム作成の基本
- マルチメディアを利用した生涯教育の研究
- コンピュータ・リテラシィ教育の教授法に関する考察
- ファイル設計手法についての一考察 : プログラムにおけるファイル処理との関連について
- コンピュ-タ・リテラシィ教育の教授法に関する考察
- ファイル設計手法についての一考察
- データ入力の問題点とその解決への試み
- ソフトウェア設計の基本(その6) : 部品を利用した学生による冊子目録の作成
- システム開発の基礎教育について(その8) : プログラマの即成訓練
- 誰にでもは出来ないOA化から誰にでも出来るOA化へ(その5) : データ入力の問題点と解決法
- 誰にでも出来ないOA化から誰にでも出来るOA化へ(その4) : 誰にでも出来るための訓練法
- 誰にでも出来ないOA化から誰にでも出来るOA化ヘ(その2) : OA化の考え方とその教育
- 誰にでもは出来ないOA化から誰にでも出来るOA化へ : 何故誰にでも出来ないのか
- システム開発の基礎教育について(その4) : COBOLで起こしやすいエラーとデバッグ手法
- 分散型情報検索システムTROIKAとその応用(2)
- 分散型情報検索システムTROIKAとその応用(1)
- プログラム開発をソロバン並にするファイル設計とその応用
- 大学・研究所間データベース相互利用の試み
- 情報管理
- 米国におけるコンピュ-タ・ネットワ-クの動向--INTEROP 91に参加して
- 京都大学における統合情報通信システム:KUINS (文教システム特集号)
- 調査報告 : 米国におけるコンピュータ・ネットワークの動向 : INTEROP 91 に参加して
- 大学図書館におけるマイコンを利用したオーディオ機器(レコードプレイヤー,CDプレイヤー,カセットディキ等)の貸出予約システムの試み