幹形ベクトルによる樹幹形の表現と比較
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概要
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樹幹形の比較や完満度を検討する目的のために, 樹幹形をいっそう合理的に表現する方法の追究を試みた。相対高0.1,0.3,0.5,0.7および0.9の位置で測定された直径をそれぞれd_1,d_2,d_3,d_4およびd_5とし, この数値の組で樹幹ベクトルを定義した。さらに, ベクトル成分の自乗和が1となるように正規化された直径(半径)の組を幹形ベクトルとして定義した。これにより, 複雑な幹形を5次元単位球面上の1点として理解できる。このように決められた樹幹形を正規幹形と名づける。幹形ベクトルの成分の自乗は全幹材積に対する区分材積の寄与率になるので好都合である。林分間の樹幹形を比較する場合, 幹形をベクトル群として取り扱うことができるから, 幹形の個々の変動にとらわれることなく, 集団の幹形として処理できる。ここでは, 幹形ベクトルの成分(この報告では材積の寄与率)を確率変数として多変量解析で樹幹形群を比較する方法を示した。
- 日本森林学会の論文
- 1984-09-25
著者
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山本 充男
島根大学農学部林学科森林計画学研究室
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山本 充男
島根大学農学部
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長嶋 郁
名古屋大学農学部
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松本 光朗
林業試験場
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長嶋 郁
名古屋大学農学部:(現)岐阜大学農学部
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長嶋 郁
名古屋大学
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松本 光朗
森林総合研究所九州支所
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松本 光朗
林試
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