根張を考慮した幹曲線式
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概要
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MITSCHERLICH成長過程と静力学の観点を取り入れて、根張を表現できる幹曲線式を提案する。これまで、著者らはMITSCHERLICH成長過程にもとづいて、一つの幹曲線式を誘導している。しかし、このモデルは幹軸上に凸の単調減少で変曲点をもたず、根張を表現できない。一方、静力学的理論から、樹幹上の任意の断面がそれより上部の樹冠と幹材の重量を安定的に支えるという条件のもとに導かれた樹幹形モデルがある。結果としてこの関数はマイナスの指数をもった指数関数となるので、根張のような下に凸の表現はできるが、樹幹上部のふくらみ(完満性)は表現できない。そこで、ここに提案する新しいモデルは、成長初期には樹幹形がMITSCHERLICH成長過程にもとづいて成長し、壮齢へ向け成長が進むにつれて力学的に根張が発現するという仮定のもとに構成された。これにより新しく提案する複合モデルは樹幹上部の完満性と同時に基部における根張を表現できる。
- 1994-07-01
著者
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