針葉樹混牧林に関する研究(I) : 適正放牧強度の推定
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概要
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針葉樹混牧林において林分密度と牧養力, 放牧強度と林木被害の関係に着目し, 適正放牧強度の推定方法を検討した。林分密度の指標の一つである収量比数町と牧養力は高い相関が認められ, 町が0.5以下において林内放牧利用が可能であった。また, 牧区面積と牧養力にも高い相関が認められた。一方, 放牧強度と林木被害に関しては, 樹高が1.5mに達するまでの放牧強度と林木の枯死率の間に高い相関が認められた。本報告では適正放牧強度を林木の許容枯死率から定まる放牧強度の限度以内の牧養方ととらえ, 上記の結果に基づいた適正放牧強度の推定方法を提案した。カラマツ混牧林における試験結果を用いてその適合性を調べた結果, 適合性は良好であり, 本報告の方法による適正放牧強度の推定が有効であることが確認された。
- 日本森林学会の論文
- 1990-07-01
著者
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