キアシドクガの発育に及ぼす温度の影響
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概要
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キアシドクガは1化性の昆虫である。石川県では, 幼虫が4月中旬に艀化し, 5月下旬までミズキの葉を摂食する。醇化直後から幼虫を15,20,25または30℃の一定温度, 16時間照明の一定日長で飼育した。幼虫期の発育は30℃で, 蠕期のそれは25℃と30℃で最も速かった。また, 羽化までの生存率と雌の蠕の平均体重は20℃で最大になった。野外での幼虫期間は15℃で飼育された個体のそれとほぼ一致した。実際, 野外における幼虫の発生期間の平均気温は15℃前後であった。したがって, 野外では, 鱒化時期によって決定される幼虫期の温度条件は, 本種の発育速度, 生存率および増殖率にとって最適でないと考えられる。
- 日本森林学会の論文
- 1990-07-01
著者
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