衰弱時期の異なるクロマツ枯死木におけるマツノマダラカミキリの発育
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概要
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6月から9月までに衰弱しはじめたクロマツ枯死木を用いて, マツの衰弱時期とマツノマダラカミキリの発育の関係を調査した。マツの衰弱時期は, 樹幹につけた傷からの樹脂滲出の程度によって判定した。調査の結果, 産卵の翌年の6月までは, 早く衰弱しはじめたクロマツ樹体内ほど本種の発育が平均的に早かった。6月衰弱の枯死木内の全個体は産卵された翌年に羽化したが, 7月から9月に衰弱しはじめた枯死木では一部の個体が産卵された2年後に羽化した。発育に2年を要する個体の割合は, クロマツの衰弱時期が遅れるほど増加した。
- 日本森林学会の論文
- 1989-10-01
著者
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