気管支狭窄をきたし,擦過細胞診により虫卵を証明したウエステルマン肺吸虫症の1例

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概要

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背景/目的.気管支狭窄をきたし擦過細胞診により虫卵を証明したウエステルマン肺吸虫症の1例を経験した。方法/結果.症例は66歳,男性。2001年6月頃より湿性咳嗽が出現。咽頭白斑症の診断にて加療を受けるも改善なく内科受診となった。末梢血好酸球の増加と胸部CT上右S^6に斑状粒状影を認めた。気管支内視鏡検査にて右B^6気管支入口部の狭窄があり,同部における気管支擦過細胞診で虫卵を認めた。血清学的にウエステルマン肺吸虫症と診断し,Praziquantelを投与した。症状は改善,末梢血好酸球は正常化し,画像上陰影は消失した。本例はイノシシ肉の生食歴を有していた。結論.ウエステルマン肺吸虫症は稀ではあるが慢性咳嗽の原因となりうる疾患の一つであり,本症が疑われる場合には胸部CT検査と積極的な気管支内視鏡検査を行う必要があると考えられた。
日本呼吸器内視鏡学会の論文
2003-01-25

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