音声キーワードによるWWWのブラウジング (<特集>ヒューマンインタフェースとインタラクション)

概要

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WWWブラウザに音声認識を組み込んだシステムとして, マウスをクリックする代わりにリンク項目を音声認識を用いて入力するシステムが考えられる. しかし, これだけではマウスによる操作を音声入力で行うにすぎず, 入力手段としての音声を有効に利用しているとはいえない. 本研究では, 現在表示されているページからある程度ページの先読みを行い, 音声キーワードにより効率的な情報検索を実現するシステムを提案する. また, システムの有効性を検証するために被験者を用いて実験を行い, 朝日新聞のホームページを用い, 指定した記事を検索するタスクを達成するまでの所要時間, マウスをクリックした回数を計測した. その結果, ページの構造が複雑な場合にはユーザが要した所要時間も短く, マウスをクリックする回数も少なく, 音声キーワードを用いたほうが効率的な情報検索が行われていることが分かった. さらに, 利便性に関する主観評価を行った結果, 5段階評価で4.8という値が得られ, 音声キーワードの有効性を示すことができた.
一般社団法人情報処理学会の論文
1999-02-15