オオムギ縞萎縮ウイルスの系統とその性状
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概要
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日本各地から採集したオオムギ縞萎縮ウイルス(BaYMV)23分離株を, オオムギ判別品種に対する病原性によりI-1, I-2, I-3, II-1, II-2, IIIの6系統に類別した。III系統は新たに育成された抵抗性品種ミサトゴールデンに対し病原性を示した。これら6系統は同様の粒子長分布を示し, 血清学的に同一であった。系統間でRNAおよび外被蛋白の分子量に大きな差は認められなかった。また外被蛋白をV8プロテアーゼで分解したペプチドの電気泳動パターンは各系統間で類似していた。これら系統の分布には地域的な差が認められ, その発生はおのおのの地域で栽培されてきたオオムギ品種と密接に関連していた。西ドイツで分離されたM系統は, 日本の各系統と血清関係が認められず, 病原性, RNAおよび外被蛋白の分子量, 外被蛋白の分解パターンがいずれも異なっていた。よって, 本ウイルスはBaYMVとは別種とすべきであると考えられる。
- 1989-01-25
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