後退形/前進形両積分法を併用した機能/回路混在系の新シミュレーション手法
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概要
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システムLSIの設計では動特性の計算磯シミュレーションが重要であるが,従来の回路シミュレータでは不可能な場合が多い・理由は,大規模行列計算を時間刻みステップごとに繰り返し,シミュレーションに長時間を要するためである.また,回路シミュレータでは周波数,位相等の機能パラメータを直接表現できないため,機能レベル設計のシミュレーションが行えず,回路の上流設計を支援できない.本論文では,従来の回路シミュレータのこの難点を解決する方式と共に,本方式に基づくLSI設計手法を提案する.提案は,(1)回路シミュレータの基本算法である後退形積分法に連続系シミュレータで用いられてきた前進形積分法を付加する新算法,(2)新算法を実現するための従来シミュレータの改良法,(3)LSIの機能設計から回路設計までを新シミュレータで一貫支援する設計法,の三点である.実験の結果,(1)一回のシミュレーション時間に要する時間は従来の1/100以下,(2)LSI設計階后間の自由なプラウジングの可能性,を実証した.設計現場にて使用されてきた回路シミュレータは,本提案に基づく小規模の改良により,新時代のニーズであるシステムLSIの機能シミュレータとしても利用できることになる.
- 社団法人情報処理学会の論文
- 1991-08-15
著者
-
平井 千秋
日立製作所システム開発研究所
-
林 晋一
日立製作所システム開発研究所第1部
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平井 千秋
日立展作所システム開発研究所第5部
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渡辺 俊典
日立展作所システム開発研究所第5部
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林 晋一
日立展作所システム開発研究所第5部
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渡辺 俊典
日立製作所システム開発研究所:(現)電気通信大学大学院情報システム学研究科
-
渡辺 俊典
日立製作所システム開発研究所
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