ソースコード再利用における能動的部品変化メカニズム
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概要
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ソースコード再利用では, あらかじめ用意した部品を組み合わせることで目的のプログラムを作成する. このような部品化再利用においては, ライブラリ内の部品の機能は部品作成時に固定される. よって, さまざまな要求に応じるために, 部品変更は不可欠である. また, 開発ドメインの特性を明確にすることは難しく, 必要なすべての部品をあらかじめ用意することは不可能である. 本稿では, 部品利用者の要求や部品の存在する環境に応じて, 部品検索時に自動的かつ動的に形を変える能動的部品を提唱し, その変化メカニズムを提案する. 能動的部品は要求や環境に応じて自ら変化するため, 利用者が行う部品変更の負担を軽減し, 特性分析が困難な開発ドメインでも環境に応じた部品を利用者に提供可能である. 提案する部品変化は, 1)部品を分割することで, 機能の一部を抽出する機能分割変化, 2)他の部品の変更事例を取り込み, 機能の一部を交換する機能交換変化の2種類である. 能動的部品の変化メカニズムは, プログラム・スライシングとグラフのラベル付き同型写像比較を用いて, プログラム合成アルゴリズムにより実現する. 提案アルゴリズムは, 変更箇所および交換箇所を特定する際に補スライスとラベルの抽象化を導入し, スライスを合成する際に依存関係矢印の付けかえることで, 従来アルゴリズムに比べて幅広いソースコードに適用可能であるという利点を持つ. よって, 能動的部品はさまざまな形の新規部品に変化可能である. 本稿では, 変化メカニズムの概要, および具体的アルゴリズムとその適用例を示し, 部品変更と部品作成に対する負担軽減の効果について考察する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-12-15
著者
-
島 健一
NTTドコモマルチメディア研究所
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島 健一
NTTソフトウェア研究所
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島 健一
Nttソフトウェア研究所:(現)株式会社nttドコモ
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丸山 勝久
NTTソフトウェア研究所
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丸山 勝久
Nttソフトウェア研究所:(現)立命館大学理工学部情報学科
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