分散環境に置かれたGHCプログラムの意味論のための意味領域
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概要
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現在の計算機ネットワーク環境において, 複数のプログラムが各々異なった計算機上で, 互いに通信しながら実行されることはもはや日常的なことである. こういった環境ではプログラムを分割して分散環境に配置することも可能である. このとき1つの計算機上に置かれた完結したプログラムだけでは適切な回答が得られないが, ネットワークにつながった他の計算機上のプログラムからの情報を用いれば適切な回答が得られる場合がある. このような分散環境においては, 完結したプログラムとしては等しい2つのプログラムが, 他の計算機上のプログラムと通信しながら動作するときには異なる動作をするような場合が存在する. 本論文ではこれらのプログラムが並行論理型言語GHCである場合を想定し, これらのプログラムを区別できるような意味論を構成するための意味領域を提案する. プログラムの動作はある半順序集合によって表現される. さらにプログラムの実行の枝別れを表現するために, 入れ子になった{}と()によって構成された構造を導入する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1997-07-15
著者
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