線型論理による並行計算の多次元表記環境の実装とその評価
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概要
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並行分散環境における計算を表現するモデルとして, プログラムを線型論理式で表現しその証明を構築することでプログラムの実行を表現する体系がある.これらの体系は, 計算に関与するすべてのプロセスやメッセージを含む計算全体の状態を1つのシークエントで表現する閉じた系となっている.一方並行計算においては, CCSなどの計算モデル備えているように, 外部とのメッセージのやりとりを含む開いた系の表現が重要である.したがって計算とは複数の分散したサイト間で通信しながら実行され, 1つのシークエントは1つのサイト内で実行される一部の計算を表現するようなモデルが考えられる.このように計算が複数のシークエントにまたがって表現されるようなモデルにおいては, 従来の体系のように有効範囲の定まった名前を存在束縛された変数で表現することは不都合である.そこで本稿では, 多次元表記法を用いて名前の有効範囲を記述するモデルを用いた並行計算系について, 分散環境において実装する手法について考察する.
- 2000-11-15
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